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CGEモデル分析、ときどきDIY&フライトログ(しばしば比率逆転)

アクセプト: Melitz型CGEモデルを使った日本の農産物・食品貿易政策分析

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*2020年10月18日まで無料ダウンロード

R&Rまでいったのだけれども再校を(えらい剣幕で)蹴られ、Japan and the World Economyに出したMelitz型CGEモデルを使った日本の農業・食品貿易政策分析。貿易や地域科学分野では、産業内貿易や製品差別化が派手に起こっている製造業部門と違って、農業っていつも同質財扱いをうけている。一方、農業・食品分析では、特徴的な財の製品差別化や輸出の成功事例が個別に報告される傾向がある。この2つをつなぐ分析

結果のハイライトとしては、EU, CPTPP, アメリカとの(農産物・食品に限らず全般的な)FTAを考えて、輸出に関しては野菜・果樹か加工食品なら成長の可能性があるとか、しかし、国内生産の増加までは見込めず、よくて野菜・果樹や加工食品の生産が落ち込まずに済むといったとこと。関税撤廃は輸出バラエティ増加に効くけれども、非関税障壁撤廃は輸出量に効くといったこと。

農家の生産性分布のパレートのkや、農産物のバラエティ間の代替の弾力性に関して先行研究がなかったので、別件で推定したりして、2つ同時並行(そっちはまだR&Rで再投稿したところ)なのが大変だったのだけれども、まずは一段落。

R&Rとアクセプトの連絡の時の両方で、どういうわけか、"However it still does not meet the journal's desired standard. We regret to..."という別のメールも同時に送信されて大混乱。ホント、心臓に悪いから、早急にシステムを修復するか、せめて、リジェクトメールが自動誤送信(!?)される旨、どこかに書いておいてくれないか。

Figure 3のパネル番号が間違っていたのでcorrigendum:


Hosoe, N., Akune, Y. (2021) 'Corrigendum to “Can the Japanese agri-food producers survive under freer trade? A general equilibrium analysis with farm heterogeneity and product differentiation” [Jpn. World Econ. 55 (2020) 101028],' Japan and the World Economy 58 101070.