The Usual Disclaimers Apply

CGEモデル分析、ときどきDIY&フライトログ(しばしば比率逆転)

論文: Computable General Equilibrium Assessment of a Compound Disaster in Northern Taiwan

(元)学生との共著論文がアクセプトされました。DP版に対する最初の査読コメントが厳しかったのでもう1ラウンドあるかとも思っていましたが、一件落着で何より。


何をやったかというと、







問題設定:



台湾北部地震と電力危機(複合災害)が起きたらどうなる?





シナリオ:




  1. 労働力減少(7.4%)

  2. 部門特殊的資本減少(1.3-13.5%)

  3. 原発停止(電力部門の資本12.5%減&化石燃料投入(投入係数)の増加)

  4. それらの複合




前2者の仮定のためには、地域別の建物倒壊予測、産業集積度を考慮


化石燃料代替については、電源構成を考慮





モデル:





  • 台湾のみの静学モデル(2006年台湾産業連関表)

  • 部門特殊的資本(資本の部門間移動を禁止)

  • 合成エネルギー財(5つの1,2次エネルギー財間の代替)

  • 22部門(半導体、エネルギー集約的な製造業を中心に細分化、電力も独立)




















結果:



生産、輸出、輸入、物価が部門別にどうなるか(とくに半導体のような基幹産業)


経済厚生: 労働・資本のみの減少、電力危機の損失それぞれを計量





今後:



静学分析は起こってしまったこと(政策無し)の短期的な影響分析なので、


動学分析で長期的な復興過程・政策の効果の把握が必要だよね→動学CGEのDP版に続く