The Usual Disclaimers Apply

CGEモデル分析、ときどきDIY&フライトログ(しばしば比率逆転)

電力小売り自由化(スイッチング)



4月1日に間に合わず、電力自由化「混乱の幕開け」  :日本経済新聞 



みたいな記事(2016/3/30電子版)が出ていて、




 東電は、4月1日までにスイッチングを希望している世帯のうち、10万世帯のスマートメーター切り替え工事が間に合わないことを明らかにしている。
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しかし、問題はこれだけではない。実は、スイッチングに関わる手続き自体が遅れているのだ。経済産業省は、スマートメーターへの切り替え工事がなければ、「1営業日+2暦日」でスイッチングできるとしている。だが、多くのケースでこの日程では切り替えできない実態が見えてきた。
 理由は2つある。第1が、システム上の問題だ。新規参入企業は顧客を獲得したら、電力広域的運営推進機関(広域機関)の「スイッチング支援システム」にアクセスし、その先につながる大手電力会社の「託送業務システム」で旧供給者(大手電力会社)との解約手続きを行う。
...
ところが、東電から新規事業者へのスイッチング手続きの過程で、「データを送信してもエラーになってしまったり、送信後の結果が戻ってくるのに想定以上に時間がかかったりしている」(新規参入企業幹部)という。


... そして第2の問題が、「契約者名のマッチング」だ。既存の契約者の氏名と、スイッチング申し込みの契約者の氏名が漢字も含めて、完全に一致していなければ、手続きは中断してしまう。「スイッチング申し込み件数の約2割がマッチング問題ではじかれ、旧契約を解約できない状況だ」(関係者)。



と、まあ、なんて前途多難。



 同日、



新電力、8兆円市場に攻勢 1日から小売り自由化 :日本経済新聞



という記事(2016/3/30電子版)も出ていて、東燃ゼネ、ENEOS、東ガス、東急、ミサワホム、イーレックスの6社比較。30Aで290kWh/月(これが従量Bの平均なのか?)という設定。前4社者は金額で、ミサワは「東電と同じ(だけれどもリフォームに使えるポイント)」、イーレックスは「最大1割程度」安い、なぞと比較になるようなならないような。(ポイントはともかく)1次元上の比較しかないのだから、わかりやすく書けるだろうに。



最後のイーレックスは、


電気単品で勝負するのが日米の新電力が出資したイーレックス・スパーク・マーケティング(東京・中央)。正確な需要予測と割安に電気を調達する手法など「自由化で先行する米国のノウハウを生かす」。



という意気込みだが、先日のメモのようにグラフ化してしまえば競争力のある設定ではないのが一目瞭然。いくら調達側でうまくやっても、「作物は売れないことには意味がない。聡明なあなたにはおわかりでしょうが。」(ルパート・ケッセルリンク) そういうことを考えると、イーレックスは、(今のところ)小口は顔を出すだけ、本命は大口ということか。



 一方、我が家は、ミツウロコから数日遅れで本登録の案内。情報を入れて、あとは実際の検針日を待つばかり。これでちびまる子ちゃんグッズもゲットだぜ(まだ言うとる)。さて、実際の電気料金の方はどうなるか。果報は寝て待て。